古来中国で奇門遁甲、遁甲奇門と呼び習わされて来た方術は、選吉、すなわち吉方の選定に最大の効果をもたらすものです。 しかしながら現今その原理は非常に誤解されています。 『三国志演義』の描写や道教系の神仙術との混同に起因し、妖術使いが行使するもの、場合によっては祟りをなす死者を調伏する術として中国映画には登場します。 また『奇門遁甲全書』その他の原典には開運のための符呪が掲載されており(「六丁六甲神符」として軍中で敵軍の急襲を受けた際などに用いる呪符が記載)、道教色が強いといえます。 「法奇門」「術奇門」として奇門遁甲の一部とされて来ましたが、これらは一種の粉飾であり、実際は方位術の本質とはかけ離れたものと言っていいでしょう。 造命開運方位術(奇門遁甲)の原理は、「遁甲要素は空から降ってくる〜遁甲原理」で既に述べたとおり、大気中のプラズマの作用です。 したがって未来科学の応用分野でもあり、いわゆる迷信や単なる縁起かつぎとは無縁の学問分野です。 また、仏教の縁起の理法に依拠している点、僧侶の経行(きんひん)=歩行禅との接点から中国よりも西のインド起源であるとみることも出来、原理は道教よりもインド仏教に近親性があるといえます。 その効果は計画的・継続的に実行された場合、命運の30%強を向上させるというものです。 この素晴らしい方位術も巷間流布されたやり方に追随しては迷いの森に入り込み開運から遠ざかります。 万人が利用して現実に効果があるのが真の方位術です。 方位術は真伝が大事であるということを結論として申し述べたいと思います。 (2014/12/27記) |