Mariah Carey の生年月日を奇門命理で見て、意外な感じがした。
命身宮共、巽宮で暗剣付き、一生苦労が多そうな生まれである。
顔型は、概してその指し示す通りだ。
旅行・移動する職業に適性があり、日本にも今年6月武道館ライブで来日4度目。「世界のマライア」だから当然ではあるが。
多分、子縁が薄いことは免れないだろうと思う。
離婚率の高いアメリカなので、あまり参考にはならないが彼女が離婚したことも暗剣の影響ではないかと思われる。
また、原宮が兌のため、歌姫になったのは頷けるが、やはり苦労は多いと言える。苦労しなければ出世もないという好例の1つと言えるかも知れない。
ただ、五黄と違い、暗剣の場合はチャンスを生かして上昇気流に一旦乗ると一躍スターダムに伸し上がる潜在パワーも並一通りではないと言えるだろう。
格局は方位にしか使用しないという、内藤氏の一時期の説に依拠する。従って、命盤中、各宮にある格局名は無視して欲しい。
1988年(辰年) CBSソニー(当時)のトミー・モトーラ社長にデモ・テープが渡され、デビューが決定。
辰宮は景門で、半吉半凶なるも競争事に良い。本人の命宮で、暗剣付きであることにも注目して欲しい。命・身・年運宮が三者共に暗剣殺である。凶極まって吉に転ずる形と言えようか。但し、モトーラ氏との出会いはあったものの、後に離婚に至ったこと、ソニーをも離れることになったことも、暗剣の結果と言えるのではなかろうか。
挨星盤の火雷噬ゴウは、困難を克服しながら進む様を表している。三碧の象意は、物事の開始である。
1990年(午年) “衝撃のデビュー”と呼ばれた「ヴィジョン・オブ・ラヴ」の大ヒット(4週連続全米NO.1)を皮切りに、数々のヒット作を送り出す。“7オクターブの歌姫”というキャッチ・コピーも当時の話題に。
午宮は大凶の死門なるも挨星盤で吉の風山漸。モトーラ氏との仲は、この時既に、いつ結婚してもおかしくない状況だったと言われる。風山漸は次第に親密化し、結婚に至るという意味の卦である。八白は、変化の年である。
1993年(酉年) トミー・モトーラと結婚。
大吉の開門と吉の乾為天。説明の必要はなかろう。極上の年運である。六白は、発展の年である。
1995年(亥年) R&Bグループの「Boyz II Men」と歌った『One Sweet Day』が収録されたアルバム『Daydream』を立て続けにヒットさせ、文字通り「夢のような」日々を送った。
大吉の休門と大凶の五黄がらみの兌。華やかさの陰で、腐敗が進行して行くさまが表れている。五黄は、自ら凶を求めやすい。
1997年(丑年) 離婚。スランプが訪れた。その年のアルバム『Butterfly』で彼女は、セックスアピールを強調した。このアルバムでも成功を収めたが、以前ほどではなかった。
凶門の傷門と大凶の五黄がらみの兌である。傷門は、トラウマ(精神的外傷)を負いやすい出来事が生ずることを表している。家族関係の破綻はその最たるものであろう。世間の中傷にも遭いやすい。セックスアピールの強調に流れざるを得なかったのは、27歳という年齢にしては少し早すぎるとも言え、五黄がらみの兌の象意そのものと言って過言ではない。
2000年(辰年)には「ミレニアム最優秀女性ポップ・アーティスト」に選ばれた。2001年(巳年)には、レーベルをEMIに移し(日本のみソニー変わらず)、初主演映画『グリッター』とそのサントラ盤を完成したが、映画と共にヒットはしなかった。『グリッター』の低調を理由にEMIが契約を解除。この時が彼女にとって、まさに最悪の時期だった。
十二支が一巡し、景門と火雷噬ゴウである。競争と困難の伴う2年間の年運である。暗剣殺の結果がこの2001年までにほぼ出尽くしたと言える。
2002年5月(午年)、ユニバーサル ミュージックと契約。
死門と風山漸、八白で変化の年。5月(辰月)は景門と火雷噬ゴウ、三碧で物事の開始。
2003年(未年)、『Charmbracelet』の完成後ライブ・ツアーを日本・韓国で行う。
驚門、地水師で、敵を驚かす軍略・戦略である。2004年(申年)まで、戦略的行動の目立つ期間と言えよう。一白は、表面立たぬ苦労を表している。