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胎*東*流*気*学*の*功*罪


 

 コピー本の出版で有名(?)な某出版社で、2011年『気学密義』という本が出版された。

 内容は田中胎東さんの有名な伝説の著作4点(気学入門・九気密意・九気建築学・大気薬用必携)の復刻再録である。

 価格がやけに安い。というのはコピー本だからだが、多分発行後50年以上経過したために著作権が消滅したと判断したからだろう。

 胎東流気学に関してだが、私は専門が奇門遁甲のため、陰遁暦を使用するという点以外は詳しく知らない。

 ただ、園田流も含めて、気学はたとえ吉方でも副作用が伴うケースが多く、人には決して勧めていない。

 私の過去のお客様は、気学でひどい目に遭ったので奇門遁甲に切り替えたいという動機で来られた方が大半であった。それ以外は、普通に審命して欲しいという方が依頼して来られる。

 私にとって、気学は他山の石である。

 それで治病や開運の効を得ようとする人々がいること自体、ちょっとお気の毒である。

 ついでに申し上げると、奇門遁甲では「遁天の刑」を心配される人もいるが、学があり過ぎる故の心配性、杞憂というものである。

 元々「遁天の刑」は遁甲と「遁」の字が共通する故の連想に過ぎない。

 「気学」では、むしろ遁天の刑が増加するように、過去の多くの事例からは私には思われる。

 気学はむしろ縁起かつぎの気休めの方途に過ぎない。

 気学で運が向上したとするのは、命理学で必ず吉運期に該当していることが原因を雄弁に物語っている。方位でなく命運が原因である。

 経済社会情勢が今日のように良くないと、気学を使っても良くなるどころか逆目に出るケースが増加する筈である。

 気学の吉方は完全な吉方はなく、凶作用を必ず何割か含んでいる方位の綱渡り用法になるため、何も考えずに旅行したりするのと大差はない。今日の様な情勢では、気学による方位使用は凶作用が増幅される危険性が非常に強い。

 この点、私の奇門遁甲は多数の実験データを基礎にシステム的に完成しており、利用者が酷い思い違いをしない限りは必ず効果が出ている。

 ただ何年も続けることで吉上加吉の上乗せ効果があるのだが、それまでの根気が無い方が多いのがご本人のためにかえすがえすも残念です。


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